家族が亡くなった日から四十九日の法要までの期間を忌中と言います。葬儀が終わり、火葬後に遺骨となって自宅に帰った後は玄関に忌中と書いた紙を貼り、今がその期間であることを示します。この期間が過ぎればいつもの日常生活に戻りますが、それまでの間はできるだけ避けるべきだとされることがあります。
この期間は亡くなった家族の冥福を祈る気持ちを心掛ける日々を過ごします。そのため、結婚式や住宅を建てる際の落成式など華やかな席に出席するのは控えます。お正月の行事としての門松や鏡餅などの飾りは一切行いません。
初詣や年始回りも行かないことが常識となっています。もちろん年賀状は出さずに年賀欠礼のはがきを送ります。年末年始にはお歳暮、夏ならお中元などお世話になった人へのお礼をする習慣もありますが、これは季節の挨拶になるのでマナー違反にはならないようです。
これらはあくまで常識の範囲内のことだとも言えます。控えるべきだとされることでもどうしても必要な場合もあるかもしれません。四十九日という期間は決して短い日にちではないので、その間に周囲の状況の変化もあるかもしれません。ですから、あくまで目安として把握しておくこと、例外があっても大丈夫だということも把握しておく必要があるでしょう。